地域を題材に社会とつながってみる3つの探究磨きプログラムをご紹介!

VUCAと呼ばれる正解のない時代に生きる力となるのが探究です。
トモノカイではこの夏、そうした「探究する力」を伸ばしていくために、日々探究を重ねている社会人の姿から学ぶ無料ワークショップ「高校生ミライ探究部 2023 summer」を開催します。

この記事では、地域を舞台として課題解決に取り組む専門家たちのプログラムをご紹介します。

【7月28日開催】旅をモチーフに自身の興味関心を言語化。他者と協働しながら1つのストーリーに仕立て上げていく

『地方創生×観光×SDGs ― むすんで、つないで、そのさきに』
・開催形式|現地開催
・会場| 関西大学 東京センター(東京都千代田区丸の内1-7-12 サピアタワー9階)

<プログラム概要>
2030年に向けて世界的に進められている取り組みが「SDGs」です。世界的な動きであるため、ともすると縁遠く感じてしまう人がいるかもしれませんが、実は日本で活発化している地方創生とも深いつながりを持っているテーマなのです。

SDGsが対象としている“世界”には、当然のことながら日本も含まれますし、日本の課題は地方・地域単位に分解することができます。すなわち逆から考えれば、地域の課題解決や地方創生をすることが、SDGs達成へとつながっているとも言えるわけです。

そんな、地域からSDGsへの接続を考えようとするのが、このプログラム。

ユネスコの世界ジオパークに認定されている伊豆半島を舞台に、「旅」をモチーフにしながらゲーム感覚で地方創生やSDGsについて考えていきます。
参加者が行ってみたいと思う旅行先をきっかけに、自分の根幹にある興味関心を言語化し、関心の近い人やフィーリングの合う人とグループを作ります。そして、伊豆半島の実例を参考としながら、独創的な地方創生×SDGsを体感できる旅の企画へと仕立て上げていきます。
参加者自身の興味関心を具体的な地域や事業に結び付け、複数の要素を組み合わせた独自の提案(ストーリー)を提示できるようになることが本プログラムの目的です。

<期待できる学習効果>
このプログラムの過程を通じて、参加者は協働における他者とのコミュニケーションやアイデアをまとめ上げていく経験を積むことができます。
また、社会は複数の事柄が絡み合って出来ていることを理解し、そのうえで複数の要素を自身のコンセプトのもとに組み合わせることで、大きな視点で捉えることができるようになるでしょう。

<こんな人にオススメ!>
・地域やSDGsをテーマにした探究を行っている/興味を持っている
・地域人材や企業と協働して地域課題に取り組みたいと思っている
・地域の実践例を知って自分の探究に生かしたいと思っている

<講師略歴>

講師:辻 修次 氏
一般社団法人 美しい伊豆創造センター、伊豆半島ジオパーク推進協議会 専任企画研究員(文化遺産・地方創生担当)。上智大学文学部卒。マラヤ大学 Ph.D(東南アジア研究)。在パラオ日本大使館専門調査員、国立文化財機構アソシエイト・フェロー、マレーシア国立大学上級講師などを経て現職。専門は開発社会学。

【7月31日開催】よりよい社会を目指して「人の行動を変える」ためのアイデアを多様な視点から考える

『地球にアイデアを授けよう』
・開催形式:オンライン開催 (Zoom等のオンライン会議ツールを使用します)

<プログラム概要>
VUCAと呼ばれる現代で課題は複雑性を増し、こうしておけば間違いない、という絶対解は無くなりつつあります。こうしたいわゆる“正解のない問い”に向き合って、地域課題の解決に取り組んでいる地域人材といわれる人たちがいます。
そんな地域人材の一人である講師が、これまでに見たり関わったりしてきた実践例を複数紹介し、参加者に「みんなだったらどう考える?」という問いを繰り返していきます。こうしたプロセスを複数回くりかえすことで、解が一つではなく、いくつもの最適解があること、そしてアイデアは人によって異なることを体感できます。
紹介する事例は、企業人が取り組んだものや高校生が取り組んだもの、そして地域コミュニティが取り組んだものなど、さまざまな立場の人のアイデアをトレースできるもの。参加者は「問いかけがズレている箇所」や「少し足りない視点」などに目を向け、そこからよりよい解決策についてグループワークを交えながら考えていきます。

アイデアや解決策を考えるということは、単なる思いつきではなく、自分や他者がどんな行動をすれば世界がよくなるかを踏まえて思考を巡らすこと。「人の行動を変える」という目標に向けて考えていく実践的なプロセスを学びましょう。

<期待できる学習効果>
アイデアを思いつきや自分の思い込みにとどめることなく、さまざまな立場や視点があることを鑑みて、実践的な解決策を考えていくプロセスを体感できます。

<こんな人にオススメ!>
・アイデア提案型の探究を行っている
・地域課題や社会課題について興味を持っている

<講師略歴>

講師:磯木 淳寛 氏
一般社団法人picobirds代表理事。東京造形大学「サスティナブルデザイン論」での特別講師をはじめ、ボトムアップからのまちづくりや小商い、企画構想、地域ブランディング、地域の教育、情報発信、インタビュー&ライティングについてワークショップや講演もおこなっている。2017年にいすみ市の中学高校で実施を開始した「問い」を起点に学ぶアクティブラーニング授業『房総すごい人図鑑』は、千葉県教育委員会主催『学びの「総合力・体験力」コンテスト』で優秀賞を受賞。

【8月18日開催】地域活動で生かせる自分なりの強みを見つけ、協働における自分の探究スタイルを自覚する

『あなたの探究スタイルを地域活動につなげよう』
・開催形式:オンライン開催 (Zoom等のオンライン会議ツールを使用します)

<プログラム概要>
地域で実践される活動には、成功する事例もあれば失敗した事例もあります。その過程はまさに探究そのものであり、活動上の課題解決を図る際には、探究的なさまざまなアプローチが有効になることがあります。
地域活動を実践していくには、立場や考え方が異なるさまざまな人たちと協働していく必要があります。そのためには、協働する集団のなかにおいて自分がどのような強みを発揮しやすく、それをどのような役割につなげていくのがよいか。いうなれば、自身の「探究スタイル」のようなものを把握し、周囲へと影響を与え合いながら組織として変容を経て、活動を成功に導く。こうした姿勢が求められます。
このプログラムの講師は、そうした地域活動を多数実践してきている地域人材です。失敗したものも成功したものも、具体的な事例として取り上げ、探究的にひも解いていきます。
実際の活動プロジェクトを題材に、フレームワークを活用しながらコンセプトの把握・問いや課題の発見につなげていくプロセスを解説。実際の協働シーンなどを紹介しながら、参加者自身の性格や思考を分析することで「自分の探究スタイル」を把握する演習も行います。

多様な人と協働する際に必要な、役割に応じた探究への向き合い方を学ぶことで、地域プロジェクトや社会課題解決への参加イメージを持てるようになることを目指します。

<期待できる学習効果>
「探究スタイル」の理解を通じ、自分や他人の価値観が異なることを把握したうえで、協働をスムーズに行うことができるようになります。コミュニケーション能力の活用だけではなく、探究への向き合い方の違いを把握して役割分担や協力ができるようになるので、地域活動や社会課題解決活動へ参加するイメージをつかむことができるようになるでしょう。

<こんな人にオススメ!>
・グループで探究を進めている
・地域課題に取り組みたいと思っている
・他学年や他学校、自治体や企業などの外部の人との協働のしかたを学びたい

<講師略歴>

講師:木村 諭史 氏
領域横断型探究学習コーディネーター、工学博士、東京都新島村議会議長、新島ネオライト工業株式会社社長、元・千葉大学工学部都市環境システム学科客員准教授。地域探究ワークブック『松島×探究』『熊本×探究』などの製作・監修、および地域事業者に対する地域学習プログラムの造成支援を行う。地元新島の小中学校・高校での講義経験も多数あり。地域における探究活動は15年以上。観光まちづくり、商業振興計画、婚活イベントの企画実施やカクテル&コーヒーの出店、体験観光の提供など、産官学それぞれの立場での活動により地域活性化を実践している。

【定員になる前に急げ!】参加申込お問い合わせはコチラから!

今回の記事では、地域を舞台として課題解決に取り組む専門家たちのプログラムをご紹介しました。どのプログラムも地域課題に関心のある方にとっては、学びのあるものとなるでしょう。

応募者多数の場合は先着順となる場合がありますので、ご希望の方は申込みをお急ぎください。

執筆:日本探究部編集部

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